「自分と子どもは、1日3食しっかり栄養を摂っている」
「栄養不足なんて日本には関係ない」
そう思っている方が大半だと思います。
現代の栄養失調は、あらゆる家庭に潜んでいるのです。
特に危険なのは、沢山の栄養が必要な子どもたち。 今回ご紹介する『新型栄養失調』は、イライラしやすくなる・太りやすくなる・身長が伸びない・集中力がなくなるなどの症状を引き起こすことも…。
毎日ほんの少しの工夫で、『新型栄養失調』にならない食習慣をご紹介いたします。
アナタのお子さんも『新型栄養失調』!?
まず『新型栄養失調』とはなんでしょうか?
現代人は、ファーストフード・コンビニ弁当など、手軽に食べられる食品が増えたことで空腹に悩むことが少なくなりました。
一方、手軽に食べられる食品に頼りすぎることで栄養のかたよりが引き起こされ、摂取カロリーは足りているのに、タンパク質やビタミン、ミネラルといった特定の栄養素が不足している状態に陥ります。これを「新型栄養失調」と言います。
現代ではなんと、8割以上の子どもが新型栄養失調と言われており、誰もが決して他人事とは言えません。
では、新型栄養失調になりがちな食生活とはどんなものでしょうか?
以下に当てはまる人は、要注意です!
こんな食生活の人は要注意!
- 「~ばっかり食べ」が多い ( 最初におかず、次にお汁など一品づつ食べきってから次を食べること )
- 炭水化物や脂質、糖質を含むものに偏っている ( ご飯・パン・麺類・お菓子など )
- よく噛まずに食べてしまう
- 食事制限のダイエットをしている
- コンビニ弁当・インスタント食品をよく食べている
- 食が細くてあまり食べられない
不足する栄養素とは?
このような食生活で不足しやすい栄養素は以下のものです。
- タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
ファーストフードやコンビニ弁当などが多い食生活になると、栄養は炭水化物・脂質・糖質にかたよりがちです。本来はどれも大切な栄養素ですが、かたよった摂取が続くと、日々の不調はおろか、最終的には成長の妨げになったり、成人になると生活習慣病を引き起こしやすい体質になることもあります。
症状から『新型栄養失調』を知ろう
特定の栄養素が不足する『新型栄養失調』ですが、不足する栄養によって、どんな症状が引き起こされるのでしょうか?
ぜひ、自分やお子さんの症状と照らしあわせて、足りない栄養を探してみましょう。
タンパク質不足で、朝起きづらくなる!?
タンパク質は、体の15%以上を占める大切な栄養素です。
筋肉・髪・肌などの材料になっている他、免疫力を高める働きもあります。
神経伝達物質もタンパク質でできているため、やる気や集中力にも影響があります。
タンパク質が不足するとどうなる…? |
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育ち盛りの子どもには、特に必要な栄養素ですね!
ビタミン不足で、風邪をひきやすくなる?
体のダルさを感じる時は、ビタミン不足も疑ってみましょう。
ビタミンは体の調子を整える栄養素で、色々な種類があります。
体内ではほとんど作られないため、食べ物から摂る必要があります。
現代人に不足しがちな『野菜』に多く含まれるため、特に意識して摂取すべき栄養です。
ビタミンが不足するとどうなる…? |
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ビタミンは種類が多く、何を摂取すればいいのか迷ってしまいますが、1日の食事に5種類以上の野菜を用いることで、おおよそ必要な分をカバーできるとされています。
多くの野菜を使うのが難しいときは、1つでも多くの野菜をとりいれるだけで効果がありますよ!
ミネラル不足で、子どもの集中力がなくなる!?
ミネラルは、内臓のサポートを行う他、歯や骨の元にもなる栄養素です。ビタミンと同じく色々な種類がある上、体内では作ることができないので、食事から摂る必要があります。
ひと口にミネラル…と言うとピンと来ない方も多いかもしれませんが、鉄やカルシウムといった有名な栄養素もミネラルの一部ですよ。
ミネラルが不足するとどうなる…? |
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そんなミネラルは、野菜・海藻・乳製品・小魚などに多く含まれています。
忘れがちですがとても重要な栄養素なんですよ!
子どもは栄養不足でも大丈夫?
子どもはすくすくと育つもの。たくましい成長力を見ていると「何を食べていても子どもは大きくなるから大丈夫では?」と、考えてしまう方も多いでしょう。
しかし子どもたちにこそ、本当は栄養リスクを考えた食事が必要なのです。
栄養不足により引き起こされる集中力の低下は、学習の遅れに繋がる場合もあります。
もしお子さんがお菓子しか食べたがらない、という場合には、スナック菓子をドライフルーツやナッツに変えてみるなど、出来るところから対策するといいですね!
野菜の「皮まで」食べると効果的
先ほど、現代人に不足しがちな栄養素はタンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維だと紹介しました。
次の項目では、これらの不足しがちな栄養素を効率よく摂取するためのコツをお伝えします。
野菜の栄養を効率よく摂取するコツ
いきなり食生活を変えるなんて難しい…。
特にお子さんは、言い聞かせても好物ばかりを食べてしまう…なんてことも多いのではないでしょうか。
そんなアナタに、野菜の栄養を効果的に摂取するコツをお伝えします。
それは「野菜を皮ごと食べる」こと。
野菜の皮は実よりも栄養がたっぷり含まれています。いつも捨ててしまいがちな皮を一緒に料理するだけで、普段の食事を変えることなく栄養をアップできるのです。
画像のように、ニンジンのβ-カロテン含有量は中心部の2.5倍!
ごぼうのポリフェノール量は2倍にもなるのです。
特に、根菜の皮は栄養豊富で知られています。
下記に代表的な根菜の皮をまとめてみましたので、ご覧ください。
- 大根の皮
ビタミンC、消化酵素のジアスターゼ、食物繊維などが含まれています。そのままきんぴらにするなど、料理にも幅広い応用がしやすいですよ! - かぶの皮
ビタミンCやカリウム、アミラーゼを多く含みます。給食のサラダなどでは、生のカブは皮ごとスライスして調理されています。 - 人参・かぼちゃの皮
抗酸化作用のあるβカロテンが皮の部分にとても多く含まれています。免疫力を高めてくれるため、子どもの風邪予防にも効果的です。 - 玉ねぎの皮
ケルセチンというポリフェノールが含まれています。強い抗酸化作用があり、アンチエイジングをしたいママさんにもオススメです!
皮ごと食べれば、ゴミも出ずに一石二鳥ですね。
ただ、皮は固くて料理にはちょっと…どうやって食べればいいの?…と不安もありますね。
そこで野菜の皮がいかに便利で魅力的か…
野菜の皮を効果的に食べるコツをご紹介いたします。
野菜の皮がおいしく食べられる3つのコツ
野菜の皮は単に栄養がとれるだけではなく、様々な魅力があるんですよ。
この項目では、皮で栄養価をアップさせながらも、よりおいしく野菜を食べるコツをご紹介します。
- 「洗い方」だけで美味しさが変わる
皮をつかった野菜は、残留農薬などの安全面でも不安が多いですよね。実は今、野菜や果物を洗う専用の商品が沢山あるのです♩その中でも「野菜あらいのお水 ベジセーフ」は、水の力を使って数秒で汚れを落してくれる商品です。栄養が失われる心配がなく、土臭さもきれいに落してくれるんですよ。
なんといっても、ベジセーフは化学物質を一切つかっていません。
さらに還元効果があるので洗うと野菜がシャキシャキに!
皮ごとでもとても美味しく食べることができます。 - 「切り方」で栄養価をさらにアップ
実は今は空前の皮ブーム!?
多くの料理本で野菜の皮の活用について紹介されています。
その中の1つ、「その調理、9割の栄養捨ててます! ( 世界文化社 ) 」の書籍では野菜の栄養を最大限引き出し、美味しく食べるための調理法が紹介されています。例えば・・・
■ポリフェノールを4倍・β-カロテンを2.5倍させるニンジンの切り方
⇒皮ごと「輪切り」or「乱切り」にしましょう!
■苦味を軽減させるピーマンの切り方
⇒縦切りで細胞がつぶれず苦みが出ません
( もちろん中のワタも一緒に食べられます )
■ビタミンEを4倍にするりんごの切り方
→シンプルに輪切りでOK! 輪切りだから皮もサクサク食べられます。
参考 : 書籍「その調理、9割の栄養捨ててます! ( 世界文化社 ) 」より - 「調理法」で食べやすくなる
子どもはとっても舌が敏感です。
料理をほんの少し変えただけでも、敏感に味の変化に気がつきますよね。
是非、初めて皮ごと調理を試す際は、皮までやわらかく食べられる煮込み料理やスープからスタートしてみるといいでしょう!
まとめ
栄養のかたよりにより発症する『新型栄養失調』。 これを防ぐためには『野菜の皮を捨てずに食べる』といった方法が有効だと分かりました。 野菜の皮には中心部とくらべておよそ2.5倍の栄養が含まれています。
野菜の皮は固くて食べづらい・どうやって食べればいいの?という方には、
- 洗い方 ⇒ ベジセーフで洗えば残留農薬も落ち、土臭さもなくなる
- 切り方 ⇒ 『りんごを輪切りにする』など、切り方で栄養や食べやすさは変わる
- 料理法 ⇒ 特に舌が敏感なお子さまには、まずは煮込み料理など、やわらかく食べられる料理がおすすめ
などの方法を紹介させていただきました。
不足しがちな栄養も、これで取り入れやすくなりますね。
是非、毎日のお料理づくりで意識してみてください。